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00. What about this page.
大昔に書いたどうしようもないような短文寄せ集め。
高校生の時に書いたものなので、やっぱり稚拙かもしれないですが、少しでも貴方の胸に刺されば嬉しいです。
会話文のみのものも多数。そういうのは大抵勢いだけのギャグなので、くすっとして貰えればと。
01/02/03/04

(2009/01/23)

01. 朝とラーメンと油
「うわー、悲惨」
「ああ?」
「だってホラこれ見てちょっと、油でベッタベタじゃないですか」
「ああ」
「油って冷やすと白く固まるんですよ、知ってますか。チョコだとファットブルームとかいうやつ」
「ふぅん。てゆーかそんな学より他の勉強したら」
「うわーうわー興味無さげ!固まっちゃうと何かすっごく嫌な感じになるんですよ!」
「聞けよ。じゃあ湯で溶かせば」
「何でオレが洗う想定?」
「俺の後に流しに立った運命だ」
「えー、嫌ですよ。朝から鍋とか洗うのなんか。しかも油塗れ」
「我儘言うなよ」
「ワガママ!ワガママですって、うわ何、朝からインスタントラーメン食う人に言われたくない!」
「意味が解らねぇ」
「胃に悪そうなんでやめて下さいよもー。見てるこっちが気分悪いんだ」
「うっせ、腹減るんだよ」
「どんな胃袋ですか。絶対内蔵脂肪激しい事になってますよ間違いなく」
「うるせー。長生きしたい性質じゃねぇからいいんだよ」
「嫌だなーこういう大人」
「お前もう黙れ」

男の人って、朝から凄い。

  
02. 全力疾走
「あれ、何お前、何逃げてんの?!」
「アンタが追い掛けるからじゃないですか」
「いやいや、それ全力だよね?何、何で!」
「寒空の下、全力で走る男二人…はははっ、暑苦しい」
「俺ら、紛れもない全力少年だな!…で、おい、止まれっ」
「嫌です」
「お前遅刻しそうな時も余裕で徒歩だったじゃねぇか!何で今全力だ!」
「僕が全力疾走するのは、犬か変態から逃げる時だけなんですよ」
「俺は変態扱いか!」
「犬っぽいといえばそうですよね」
「げ、じゃあ変態の方が人なだけマシ?」
「…変態って変態性欲の略なんですよ。モノみたいな感じだから、微妙ですね」
「どっちも人権無ぇえ!」
「朝から煩いですよ」

朝、学校行く時に考えていたみたいです。平和だ。笑

  
03. 言ってみやがれ。
「お前の頭の中見てみたいよ」
「はぁ?意味が解んない」
「そう思ったからさー」
「その理由を簡潔に解り易く五十字以内で述べよ」
「気・に・な・っ・た・か・ら!…七字」
「却下」
「えー、じゃあ、何となく気になってしまったから。…何字?」
「十五。アウト」
「えー」
「何かあるだろ」
「よし、じゃあとっておき」
「言ってみろ」

「お前が、好きだから」

恥ずかしいよばーか。

04. 嘘吐きの舌。
「私、嘘吐きって嫌いなの」
「……へぇ」
「だから大人も嫌いだわ」
「へぇ?」
「世界は素晴らしいんだ哀しい事があったら楽しい事がある君達には未来があるから―――馬鹿ね」
「一息だ。凄いね」
「馬鹿」
「ごめんね、馬鹿だからさ」
「…だけど嫌いじゃないわ」
「ふぅん?」

「馬鹿は嘘を吐かないもの」

嘘を吐かない相手、本当は君に限っているんだけれど。

05. It's a beautiful world
 ファインダー越しの世界は優しいと、君は微笑って明け方の街へ僕を連れだした。

 君に手を引かれて、薄明るい街を、走る、走る。

 リアルタイムに吐いてる人の横を通り過ぎて、朝帰りのカップルを見つけて、でも止まる事はなく、ひたすら。

 ふと君が止まって、また、笑って。

「ねぇ、唄って」
 そうとも。僕は歌唄いであったから、彼女に言われて唄いだした。

「……うん、いい写真(もの)、撮れそう!」

 それを聴いて君は笑う。

 笑う、笑う。

 だから僕は、唄う。

because you smiled at me.

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